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【東洋経済】日本の住宅はドイツに比べ熱効率が悪すぎる 「脱炭素」では30年超の致命的な遅れに


2018/05/09 19:00

東洋経済 online 2018年05月09日
toyokeizai.net

 みなさんは「低炭素社会」という言葉が、いつのまにか「脱炭素社会」という言葉に取って代わられている
という現実を、どれだけ深刻に受け止めているでしょうか。

 筆者は、最近ますます日本の行く末が心配でなりません。世界は石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料から、
再生可能エネルギーにどんどんシフトしようとしています。つまり、炭素を減らす「低炭素」から「脱炭素」へ。
現実として、どんどん加速しているからに他なりません。

 日本に住んでいる私たちはまだ、そんな時代が本当に来るかどうか、確信が持てないのかもしれません。
なにせ、日本ではエネルギー自給率6%、再生可能エネルギーの比率が14.5%程度なのですから、仕方がないかもしれません。
この中にはもともとあった大規模の水力発電がその半分の約7%含まれているので、 新しい再生可能エネルギーは
7.5%程度です。これらのエネルギーが伸びていって、80%を超えるまでには何年もかかると、つい考えてしまいます。

 しかし、ドイツのような最先端の国は2050年までに脱炭素を叶えようとしています。 前回の記事
「日本はEV化の超重要な流れをわかっていない」でも「日本はドイツに30年遅れてしまったかもしれない」と書きましたが、
実際はもっと遅れているかもしれません。

 まずは「30年遅れ」についての一定の根拠を挙げたいと思います。実はドイツの1995年ごろの電力における
再生可能エネルギーの比率はわずか5%前後でした。

 その意味では今の日本は数字で見れば、ドイツの23年前とほぼ同じです。ドイツではパッシブハウスという、
エネルギーがかからない家や集合住宅が建てられてすでに25年以上が経ちます。しかし日本にはそのクラスの住宅は数十件ほど。
集合住宅にいたっては、ようやく2017年にできたのです。ファスナーなどで世界的に有名なYKKの富山県・黒部市の社員寮を
リノベーションしたパッシブタウンの建物です。これだけで「25年遅れ」が確定的ですね。

 でも、それ以上に遅れているような気がしてならないのです。そこでざっくりと30年と考えましたが、
本当は30年以上かもしれません。


(中略)


日本の住宅の性能は、まるで古い「アメ車」?

 一方、ドイツは、時代とともに着実に削減をしてきており、2020年前後ですべての州で、「カーボンニュートラルハウス」
(ゼロエネルギーあるいはすべてのエネルギーを再生可能エネルギーで賄う)にすることが義務付けられています。
こうしてみると、日本はやはり「30年超」遅れていると言えませんか。

 重要なのは、遅れているという認識を持って「どうやったら追いつけるか」と考えることです。そこでもう一度 、
(1)の建築基準法改定(国土交通省)を引き合いに出して対策の質がどのようなものか、考えてみます。

 円グラフをみてください。

 今の日本の家の現状を温熱性能ごとにあらわしたものです。2020年に向け照準としている「H11基準住宅」は
全体の5%しかありません。無断熱住宅も高い比率なので、国土交通省がここを目標にするには悪くないかもしれません。
しかしこのH11基準住宅でも、もし 全館暖房をすると、ドイツのエコハウスであるパッシブハウスのエネルギー消費量から
比べると6〜10倍のエネルギーを消費してしまうのです。まるで1ℓあたり3kmしか走らないアメ車と30km/ℓのハイブリッドカーを
比較する感じです。このように、日本の家の義務化基準は、決して厳しいものではないのです。

 「全館暖房なんて贅沢だ!」と思う方が少なくないと思います。今の断熱性能が低い家では全館暖房などしたら、
それこそおカネがいくらあっても足りないかもしれません。しかし一方で日本では年間約1万7000人が「ヒートショック」
によって浴室で倒れ、亡くなっているとも言われます。全館暖房をしていない日本の家は、健康被害を起こすほど寒いのです。
欧州では省エネルギーから始まった住宅の高性能化に関して、日本ではその必要性を認めないところに、
最大の問題があると思います。

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