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【東洋経済】飲食店がお手頃価格のランチを出す真の理由 素人が安易に始めて成功できる事業ではない


2018/05/12 12:05

東洋経済 ONLINE 2018年05月11日
toyokeizai.net

 夜は6000円から1万円くらいする割烹やお寿司屋さんが、ランチ営業では800〜1000円程度で定食などを
提供していることがあります。不思議に思ったことはありませんか?

 「安い居酒屋ならまだしも、この価格じゃ儲けがないだろう……?」

 実は、やりたくてやっているわけではないのです。


なぜランチ営業をするのか?

 昼と夜に営業している個人飲食店のオーナー店主は超多忙な毎日を送っています。夕方5時半に開店し、
夜10時ラストオーダー、11時閉店というお店を例に取ってみましょう。オーナー店主が、居残ろうとする
客を追い出し、売り上げを締め、片づけと掃除、お酒など配達物の発注、翌日の仕込みを済ませ、
ようやく店を出られるのは深夜1時か2時ごろです。家に戻って風呂に入り、床に就くのは3時か4時でしょうか。

 起床は7〜8時です。すぐに生鮮ものの仕入れに行かなければなりません。

 市場や業務スーパーに行って買い出しをし、9時ごろに店に着き、息つく間もなくランチの準備です。
ランチはおよそ2時間の短期決戦です。注文が入って5分、遅くとも10分以内に料理を出し続けなければいけません。
メニューはできるかぎり少なく、できれば5種類ほどに収めたいところ。

 昼2時、怒涛のランチタイムがようやく終わります。片づけがすべて終わったら、自分の昼食です。
何人かスタッフがいるお店なら、みなでまかないを食べ、余裕のない個人店はランチの残り物で
白飯をかきこみ、一息つきます。

 ほどなく野菜や魚、肉などの配達物が届きます。品質を確認して、ボードにその日のおすすめメニューを書き、
夜の開店に向けて仕込みを行います。準備が終わった夕方4時30分、店主とスタッフは厨房や客席で休憩したり、
あるいは短い仮眠をとったりします。

 こう書き連ねてみると、「そこまでして、なんでランチ営業をするのだろう。あの値段では
ほとんど儲けはないはずなのに?」と思わずにはいられません。正直に言えば、高級店では
赤字のメニューもありますから、お客にしてみればラッキーです。

「儲かる夜に来てもらうために、ランチ営業で客寄せをしているんでしょ?」

 と、したり顔で思ったあなた。残念ながら不正解です。実は、高級店であればあるほど、
ランチとディナーとで客層がまったく異なり、そうした効果は期待薄。

 喜んでランチに足を運ぶお客は、夜に自腹で来ることはほとんどありません。上司や取引先や彼氏や、
とにかく誰かに御馳走になるときにだけ、「いいお店があるんです。私はランチしか行ったこと
ないんですけど……」と言って予約を入れます。現実はシビアです。


FL比率を下げるための経営努力

 それでも店主がランチ営業をする理由はただ1つ、「FL比率を抑えるため」。

 Fはフード(食材原価)、Lはレイバー(人件費)のことです。売り上げの55%以下にこのFL比率を
落とさないと、採算が合わなくなり、経営が傾くといわれています。

 良い食材を使っているお店は、何日か経って鮮度の落ちた食材を出すわけにはいきません。しかし、
良い食材は高いので、廃棄するのはもったいない。牛肉、豚肉ならいくらか保存もきき、多少の熟成効果も
あるかもしれませんが、鮮魚、野菜、鶏肉は鮮度が命です。だからといって、高級食材をそのまま
廃棄してしまえば、F比率はたちまち跳ね上がります。

 好きなだけ食材におカネをかけてクオリティを上げることは誰にでもできますが、利益、商品価格との
バランスを考えなければ経営は成り立ちません。

 そして、夜だけの営業では食材のコントロールはできません。予約で埋まる店でないかぎり、
天気やイベントごとにも左右され、その日に何人の客が来るか正確には予測できません。また、
コース料理でないかぎり、アラカルトで客が何を注文するかもわかりません。

 
(続きは記事元参照。全4ページ)

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