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【京都】万能戦闘機「屠龍」搭乗員の故梅田春雄さんの思い継ぐ 超精密プラモ、年末発売へ[09/24]


2018/09/25 17:53

超精密に作り込まれた屠龍の模型の原型。後部座席の内部も正確に再現されている
https://www.sankei.com/images/news/180924/wst1809240006-p1.jpg
完成間近の屠龍の模型の原型を手にする重田英行社長。後ろには梅田さん提供の写真の箱絵が…
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2年前の夏、「屠龍」について語ってくれた故梅田春雄さん
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若かりし日の梅田春雄さん。少尉任官の頃(梅田さん提供)
https://www.sankei.com/images/news/180924/wst1809240006-p4.jpg

 旧陸軍の二式複座戦闘機「屠龍(とりゅう)」の部隊に所属した元航空技術将校、梅田春雄さんが先月13日、97歳で死去した。2年前の8月、産経新聞で掲載した連載企画「銀幕裏の声」の中で、南洋の激戦地を転戦した梅田さんの証言を掲載。記事とともに紹介した梅田さん提供の屠龍の写真が現在、京都の模型(プラモデル)メーカー「ボークス」で製作中の屠龍の新型模型の箱絵に採用されることが決まった。同社の重田英行社長が記事掲載直後、梅田さんに「写真を箱絵に使わせてほしい」と連絡。梅田さんは快諾し、模型の完成を心待ちにしていたという。「梅田さんに見てほしかった…」と重田さんは惜しむが、2人の夢を乗せた屠龍の模型は年末発売予定。完成間近の屠龍の模型の原型は今にも飛び立ちそうなでき映えだった。(戸津井康之)

■搭乗員が語る傑作機

 「屠龍は当時、陸軍で採用されたばかりの最新鋭の複座戦闘機。大きな期待を担った機体でした」

 昭和16年、陸軍航空士官学校に入学。航空技術将校として教育を受け、18年、陸軍少尉となり、ニューギニアのウェワクの基地に転戦していた飛行第13戦隊第3中隊に配属された梅田さんは、2年前の取材でこう語っていた。同隊は南洋の最前線で戦う屠龍の精鋭部隊だった。

 17年、陸軍が採用した屠龍は、世界で名を馳(は)せた旧日本海軍の戦闘機「零戦」などの陰に隠れ、現在ではその戦果が語られることは少ないが、2基のエンジンを搭載した双発複座機(ゼロ戦は単発機)として、その大きな機体、大出力、複座を生かし、戦闘機としてだけでなく、爆撃、偵察、指揮機など多用途での活躍が期待された陸軍機だった。

■歴史を模型に込めて…

 「零戦の模型は多くのメーカーから発売されているが、あまり一般的に知られていない屠龍の模型はとても少なかった」。重田さんは語り、こう続けた。

 「屠龍は日本本土を空襲した米爆撃機B29を何機も撃墜している。中には機銃の弾が尽き、体当たりした搭乗員が何人もいる。空襲から市民を守るためです。そんな史実を後世へ伝えていくためにも、模型メーカーの人間として屠龍の精巧な模型を作るべきだと考えていました」

 47年、ボークスは飛行機専門の模型店として京都市内に創業した。以来、重田さんは「いつか飛行機模型を製作するメーカーに…」という夢を持ち続けていた。

 その夢は平成22年に実現する。飛行機のスケールモデルの製作に着手したのだ。同社製品の原型製作を手掛ける工房「造形村」が設計・開発する超精密な飛行機模型は世界のモデラーに大人気となり、世界の傑作機を次々と発表。屠龍は20機種目のモデルとなる。

 重田さんは「実は屠龍の模型化の構想は、20代で模型店を始めるずっと前、小学生の頃からの夢だった。ただ、これまで手掛けてきた機種に比べ、資料もほとんど残されておらず、最も設計・開発に苦労した機体です」と笑った。

■甦った屠龍

 屠龍の実機は国内に一機も現存せず、設計図など正確で詳細な資料もほとんど残っていないという。

 屠龍の模型化のため、ボークスの設計担当者たちは、屠龍の実機の胴体が保存、展示されている米国・スミソニアン博物館の国立航空宇宙博物館を訪れた。

 「正確な設計図を作るため実機を細かく採寸し、内部などを写真で撮影。丸3日間かけて詳細なデータを収集しました」と重田さんは説明する。同館の飛行機好きの学芸員たちも屠龍の模型化に興味を示し、日本から来た重田さんたちを歓迎、全面的に協力してくれたという。

 現在、最終調整の段階に入った32分の1の屠龍の原型模型を重田さんが見せてくれた。

 計360以上のパーツで構成。コックピット内部、エンジン、翼、脚など細部に至るまで忠実に再現されている。操縦桿(そうじゅうかん)から翼につながる駆動系のワイヤまでプラスチック部品で胴体内部に作りこまれた超精密さは圧巻。

産経WEST 2018.9.24 06:00
www.sankei.com

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