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【大阪】「皆で見るのが楽しみ」 西成、あいりん地区の街頭テレビ壊れ半年[09/22]


2018/09/23 22:05

壊れたままになっている「三角公園」の街頭テレビ=大阪市西成区で2018年9月13日、三村政司撮影
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「三角公園」で街頭テレビを見る人たち=1981年8月14日、松繁逸夫さん撮影(西成情報アーカイブ提供)
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 多くの日雇い労働者が暮らす大阪市西成区の「あいりん地区」で、半世紀近く親しまれてきた街頭テレビが半年前に壊れ、見られない状態が続いている。テレビは福祉団体の寄贈で公園に設置され、大阪府警西成署が管理してきた。しかし、故障をきっかけに電気代などの公費負担が妥当なのか、同署が改めて検討している。存続か、廃止か−−。全国でも珍しい街頭テレビが岐路に立っている。

 街頭テレビは、南海電鉄萩ノ茶屋駅近くの通称・三角公園(萩之茶屋南公園)にある。高さ約2メートルの支柱の上にある観音開きの箱の中にあり、1969年4月に初めて設置された。地元の福祉団体「西成愛隣会」の寄贈で、現在は6台目。

 西成署が管理を始めた経緯は不明だが、労働者らの生活相談を担当する署員が毎日午後5時に南京錠を開けて電源を入れ、午後11時に消してきた。リモコンもつながれ、自由に番組を選べるという。

 今年3月18日夜、テレビの液晶にひびが入り、一部が映らなくなっているのを署員が見つけた。何者かが物をぶつけて壊したとみられ、その日以来、テレビは使われていない。

 署によると、テレビを所有してきた愛隣会が2013年に解散し、現在は所有権が宙に浮いている。一方、電気代やNHK受信料は、テレビを管理する署が公費で負担してきた。

 あいりん地区にはかつて、全国から日雇い仕事を求める労働者が集まった。テレビのない簡易宿泊所や路上で寝泊まりする労働者らが、公園で大相撲やプロ野球の中継を見るのが娯楽になっていたという。

 しかし、高齢化などで労働者が減少。あいりん労働公共職業安定所によると、日雇労働被保険者手帳を持つ労働者は1986年度の約2万4000人をピークに、昨年度は853人にまで減った。

 西成署幹部は「最近は簡易宿泊所の多くにテレビがあり、街頭テレビの需要は減っている。維持管理に公費を投入すべきなのか悩ましい」と話し、対応を協議しているという。

 近くのアパートで暮らす男性(72)は「公園には毎日来ているが、アパートでテレビを見られるので、街頭テレビはなくてもいい」と話す。一方、日雇い労働者として長年働いてきた男性(65)は「みんなで阪神戦のナイターを見るのが楽しみだった。部屋で一人で見ても面白くないので復活してほしい」と期待を込める。【柴山雄太】

毎日新聞 2018年9月22日 14時15分(最終更新 9月22日 15時28分)
mainichi.jp

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