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【テレビ】視聴率調査 足で稼いだ1960年代 86歳が現場を証言[10/12]


2018/10/12 18:54

テレビ放送の開始から今年で65年になるが、テレビ創成期の視聴率調査については資料がほとんど残っていない。昔も今も視聴率への関心は高いが、調査専門会社もない当時、どのようにはじき出し活用していたのか。1960年代前半に毎日放送でテレビ視聴率調査を担当した安田稔さん(86)=堺市南区=が、半世紀以上前の現場を証言してくれた。

安田さんは57年に入社し、調査部に配属。当初はラジオ聴取率を調査し、59年3月のテレビ放送開始から62年に退社するまでテレビ視聴率調査に携わったが、「ラジオ聴取率もテレビ視聴率も基本的には同じ調査手法だった」という。調査方法は「日記式」と「電話式」の2種類だった。

 日記式は、毎日放送と電通大阪支社、朝日放送の3社でつくる放送調査委員会が実施した。大阪府と兵庫県の21市1町の15歳以上380万人が対象で、住民基本台帳を閲覧して2000世帯を抽出し、毎年3〜4回、1週間連続で調査した。

対象世帯を毎日訪ね、5分刻みでチェックできる翌日の番組表を手渡し、前日の記入済み番組表を回収した。「住宅地図などなく、調査員1人で10世帯を担当するのが限界。テレビのない家に当たると、別の家を探さないといけないので大変でした」。集計には1カ月かかった。

 ただ、スポンサーからは「放送翌日に知りたい」という要望が高まった。そこで毎日放送独自で実施したのが毎月1回の電話式調査だ。大阪や尼崎など5市の電話帳の適当な所に千枚通しを突き刺し、各ページで穴の開いた場所の一般家庭の電話番号リストを作成。平日の午後6時〜10時半、局内の7台の電話を使ってアルバイトの女性が掛け続けた。質問は三つ。「お宅にテレビはありますか」「どなたがテレビを見ていますか」「それは何チャンネルですか」

 60年のテレビ普及率は全国で3割程度。毎日放送の視聴エリアでも5割弱で「テレビはない」と怒声とともに電話を切られることも多かったという。

 安田さんはデータを基にさまざまな分析を試みた。「他局の難攻不落の人気番組に対抗するにはどんな編成が必要か」「どんな番組をどの時間帯に配置するのがベストか」を検討し、放送局全体の平均視聴率を最大にする番組配置案を提案したこともあった。

 当時を振り返り、安田さんは「テレビ放送は良質な番組を届けることが本来の目的。視聴率の高い低いで番組が左右されるのは、今ではやはりおかしいと感じている」と話す。

 毎日放送で2002年から視聴率の調査や分析を担当する編成部の森上英明副部長は「テレビ放送が始まった頃の資料は散逸しており、貴重な証言だ」と話している。

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毎日新聞
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