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【海外】カンヌ国際映画祭、赤ちゃん連れの女性監督が会場から締め出される


2019/05/17 19:58

現地時間5月14日(火)に開催したカンヌ国際映画祭。子どもを連れてマーケティング会場に入ろうとしたイギリス人の女性監督が入場を拒否されるという事件が起きた。

現地時間5月14日(火)に開催したカンヌ国際映画祭。子どもを連れてマーケティング会場に入ろうとしたイギリス人の女性監督が入場を拒否されるという事件が起きた。

事件が起きたのは5月15日(水)。映画祭と同時に開催されているフィルムマーケットに監督作『Hurt By Paradise(原題)』を出品していたイギリス人監督で女優のグレタ・ベラマシーナが会場に入ろうとしたところ、主催者側が拒否したという。理由は4ヶ月の息子が一緒だったから。ベラマシーナ監督によると映画祭側は「非常に疲れる言い争いをした結果」入ることを許可したけれど、子どもを乗せていた乳母車は他の入り口から入らなくてはいけないと言われたという。また子どもにも300ユーロ(約36,000円)の入場パスを取得するように要求されたこと、料金を払うことに監督が同意すると「パスを発行する手続きに48時間かかると言われ、この場所から立ち去るように求められた」ことも監督は明らかにしている。

監督は「映画業界の平等を阻むものを女性の映画人が今以上に必要としているかのような、時代に逆らうような不条理な態度であり非常に怒りを覚えています」とコメントしている。ちなみにベラマシーナ監督の作品は若いシングルマザーが育児とライターとしての仕事を両立させようと奮闘する姿を描いたもの。監督は「映画の主人公が上から目線で軽く扱われるシーンがこの映画の中にはいくつか登場します。でも映画の主人公も、私が今日この映画祭で母親として受けたような侮蔑的な扱いは受けていません」。

監督の抗議を受け、映画祭側は入場を拒否した決定は誤りだったと声明を発表。「カンヌ国際映画祭もカンヌのフィルムマーケットも幼い子どもを同伴した親たちを歓迎する方針をとっています」と説明している。映画祭はロビー団体「Parenting at Film Festivals」と提携し、育児中の映画人たちをサポートするために申請した人にナニーや赤ちゃん用の無料の入場パスを提供、子どもたち専用のエリアも設けているという。「残念なことにベラマシーナ監督は新たな規定を知らず、セキュリティやマーケットの登録主催者とのコミュニケーションも十分ではなかったことから、許可されるべきであるにも関わらず入場が許可されませんでした」と説明している。映画祭は「監督がこれから可能な限り最善の状況で働けるように」状況を改善するとコメントしている。

映画界の男女格差解消を目指した動きが広がる中、今回の事件は手違いとはいえ時代に逆行するものだと批判を浴びている。映画祭はまだあと1週間続くけれど、子ども連れの映画人への対応が厳しく観察されることになりそう。今後の報道にも注目したい。

text: Yoko Nagasaka


By ELLE Japan2019/05/16
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