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【大雨】結婚指輪を渡す約束、果たせず。「町に到着すると、家が地面からなかった」裏山が崩れ家族4人が土砂に。広島県熊野町


2018/07/10 05:15

headlines.yahoo.co.jp

「何しとるんか。何でこんな所に」。広島県熊野町川角5の住宅街「大原ハイツ」で、
会社員、角森(つのもり)康治さん(54)は妻奈々さん(44)の遺体が運ばれて来ると
おえつを漏らした。裏山が崩れ、家が土砂にのみ込まれた。6月14日に結婚したばかり。
結婚指輪を今月7日に渡す約束は、果たせないままになった。

仕事のため、島根県安来(やすぎ)市で家族と離れて暮らす。週末を一緒に過ごそうと、
車で6日夕に広島へ出発した角森さんは、同日午後8時ごろ、奈々さんから「気をつけて」と
無料通信アプリ「ライン」でメッセージを受けた。これが、最後の言葉になった。

ラインでは「家の前の水路があふれている」とも伝えてきたが、ここまでの災害になると思わず、
避難を促さなかったのは悔やんでも悔やみきれない。7日朝に熊野町に到着すると、「家が地面から無かった」。

互いに再婚。熊野町の家には、奈々さんと一緒に長男美憲(みのり)さん(13)と次男健太ちゃん(2)、
義母の青木裕子さん(71)もいたとみられ、安否不明のままだ。美憲さんはサッカー少年で、
東広島市のチームに所属。「強豪高校に進学したい」と夢を膨らませていた。
「おっちゃん」。そう呼んで懐いてくれていた健太ちゃんは「角森健太」と言えるようになったと聞き、
自分の耳で聞きたいと楽しみにしていた。

8日午後2時半ごろに奈々さんの遺体が見つかった後、土砂の下からアンパンマンのぬいぐるみが見つかった。
子どものためにプレゼントしたもので、健太ちゃんはいつも抱いていた。ぬいぐるみのそばに健太ちゃんが
いるような気がしてならない。

確認した奈々さんの顔はいつも通り奇麗だった。最初はよく似ている義母と思ったが、耳にピアスの跡があり、
服もよく着ていた赤白のボーダーだった。

土砂の中から、アルバムも回収した。角森さんは声を振り絞るように言った。
「僕の写真なんてほとんど無いんです。でも、息子2人の写真は持って帰りたいし、義母の写真は義兄に返したい」


土砂崩れで妻が亡くなり、家族3人が行方不明になっている角森康治さん。
土砂の中から出てきたアンパンマンのぬいぐるみは、子どもへプレゼントしたものだという
=広島県熊野町で2018年7月8日午後5時26分
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