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【生態】ウナギの稚魚は台湾で“ひと休み”? 研究機関の分析で判明 台湾で「変態」か


2018/04/15 21:00

謎に包まれているウナギの生態がまた1つ明らかになりました。ウナギの稚魚は、日本などにやってくる前に台湾の近海にとどまり、より泳ぐ力の高い形に姿を変えている可能性があることがわかり、研究グループは、さらに生態の解明を進めて資源の保護につなげたいとしています。

ニホンウナギの稚魚は、今シーズンに入った当初は、記録的な不漁といわれましたが、その後は漁獲量が徐々に回復していて、稚魚がやってくる時期が平年より遅れているとみられています。

これまで、稚魚はひたすら海流に身を任せて日本などにやってくると考えられていて、漁獲量や時期が変動するのは産卵数の変化とともに、海流の影響が大きいのではないかと指摘されていました。

これに対し、水産研究・教育機構などの研究グループは、台湾東部の海域で日本などにやってくる前の稚魚を捕らえて詳しく分析しました。

その結果、それまでは「レプトセファルス」と呼ばれる海流に流されやすい平たい形をしていたのが、この海域で「シラスウナギ」と呼ばれる、より泳ぐ力のある細長い形への「変態」を始めていたことがわかりました。

さらに「耳石」という組織の分析から、生まれてからの日数に119日から156日と幅があることもわかりました。

これは、この海域にとどまって成長を待つことで、自力で泳ぐ力をつけながら日本などを目指すためと考えられ、研究グループではこうした生態の解明を進めることで漁獲量の変動の原因を知る手がかりとなる可能性があるとしています。

水産研究・教育機構の研究支援職員、福田野歩人さんは「ウナギの稚魚の生態は未解明の部分が多く、仕組みを明らかにして資源保護につなげたい」と話しています。

謎多いウナギの生態

日本で消費されるウナギのほとんどは、稚魚のシラスウナギを捕獲して養殖したものですが、稚魚の漁獲量は、年によって量や取れる時期が大きく変動しています。

特に今シーズンは、当初は記録的な不漁といわれ、水産庁によりますと、ことし1月までの3か月間に確保できた養殖用の稚魚は、去年の13%にとどまりました。

ところが、その後、漁獲量は徐々に回復し、2月は去年と同じとなったほか、先月は暫定値で去年を上回っています。しかし、こうした変動の理由はわかっていません。

ニホンウナギは、親が日本などから太平洋を縦断してマリアナ諸島沖で産卵し、ふ化した稚魚は「北赤道海流」と「黒潮」の2つの海流を乗り継いで日本などに戻ってきます。

しかし、この間の生態はわからないことばかりで、特に「レプトセファルス」から「シラスウナギ」に「変態」する過程は、世界で6匹しか捕獲例がなく、解明が進んでいませんでした。

これに対し、今回、水産研究・教育機構などの研究グループは、2つの海流の境目に近い台湾の東の海域で、「変態」の途中の稚魚28匹を捕獲することに成功しました。

研究グループは、こうした取り組みによって生態の解明を進めるとともに、絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの資源保護につなげたいとしています。

減少続く国内漁獲量

シラスウナギの国内の漁獲量は、ここ30年では最も多い年と少ない年の差が5倍余りに達するなど激しく変動しながら全体としては徐々に減り続けています。

また、稚魚が日本にやってくる時期も年によって大きく異なっていて、通常は冬から春にかけてですが、漁期をすぎた6月になってピークを迎えたという報告もあります。

www3.nhk.or.jp

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