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【化学】日本化学会、批判受けPR動画削除 女子学生が男性教授に憧れて化学会に入るドラマ仕立て 「セクハラにつながりかねない」


2018/06/11 17:47

日本化学会(会長=川合真紀・自然科学研究機構分子科学研究所長)がPRのために作製してホームページなどで公開していた動画が11日、会員らからの批判を受けて削除された。女子学生が男性教授に憧れて化学会に入るというドラマ仕立ての内容だった。研究者らは「前時代的でセクハラなどにつながりかねない」と批判している。

動画は約4分で、大学内を走っていた女子学生が男性教授とぶつかり、間違えて相手の封筒を持ち帰ってしまうという恋愛ドラマ風の場面から始まる。女子学生は教授に憧れて化学会に入会して研究に励むが、教授が別の女子学生と付き合っているといううわさを聞いてショックを受け、研究への意欲を失いかけるシーンなどが盛り込まれている。女子学生の表情のアップに「募る日野(教授)と化学への思い」の字幕が重なる場面もある。

化学会によると、動画は化学会の存在を若い世代に知ってもらおうと初めてドラマ仕立てで製作したといい、費用は約80万円という。4月に動画をホームページ上や動画共有サイトで公開したところ、今月10日ごろから「化学の面白さを伝えるべきなのに視点が違う」などといった批判が会員から寄せられたため、川合会長の指示で11日午前に削除した。担当者は「表現の仕方を勘違いしてしまった。いったん削除して今後の対応を考える」と話している。

川合会長は「化学の中身をちゃんと宣伝すべきところが、青春ドラマのような作り方になっており、疑問を感じる内容だ。作製の経緯を調べたうえで考え方を表明したい」と話した。川合会長は5月下旬に就任し、問題の動画は批判の声を受けて初めて視聴したという。

「理系女子的生き方のススメ」などの著書がある公立はこだて未来大の美馬のゆり教授(情報学)は「ゼミの学生たちに見せたら『入会者を増やしたいなら、奇をてらわず学会について正面から説明すべきだ』という感想だった。(活躍するのは男性、それに憧れるのは女性という)ジェンダー論の視点からも問題がある。以前、人工知能学会誌の表紙にほうきを持った女性ロボットのイラストが掲載されて物議をかもしたが、共通するものを感じた。こうしたPRは、外部の目にどう映るかを常に考えて取り組む必要がある」と批判する。

日本地球惑星科学連合ダイバーシティ推進委員会副委員長の坂野井和代・駒沢大教授も「時代錯誤なおじさんの夢のような内容で、どうしてこれで女性会員が増えると思えるのか理解できない。日本化学会は男女共同参画に熱心に取り組んできた印象があるが、そこですら意思決定に関わる人たちにステレオタイプのジェンダーバイアス(男女の役割の固定化の概念)が残っているということだろう」と話した。

また、鳥居啓子・米ワシントン大卓越教授(植物科学)は「批判に対し迅速適切に対応したことは評価できる」としつつ、「『無垢(むく)な女子大生が大学教授と偶然に出会い、憧れと恋愛感情から化学を志す』というシナリオは前時代的で、セクハラ・パワハラにつながりかねない。化学の面白さを純粋に伝え、夢を与える動画を期待したい」と指摘する。

日本化学会の個人会員数は5月現在で約2万6500人。そのうち女性は1割ほどだという。【柳楽未来、須田桃子、西川拓、元村有希子】

mainichi.jp

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